美容皮膚科で脇の黒ずみ治療として行われることがある「ケミカルピーリング」について紹介します。
脇の黒ずみ、毛穴の詰まりに悩んでいる方はチェックしておきたい治療です。
ケミカルピーリングとは?
ケミカルピーリングは、一種の酸を塗ることで古くなった角質を剥がし、ターンオーバーを高め、新しい皮膚の再生を促す治療です。
黒ずみの原因、メラニン色素を含む皮膚も、ターンオーバーによって徐々に垢として排出され、少しずつきれいな肌に再生されていきます。
余分な角質を取るため、毛穴の詰まりやにきび予防にも効果的。
さらにコラーゲンも増えるので、シワやたるみなどにも有効です。
市販のピーリング剤があるので自宅でも行うことができますが、クリニックでは医療用の薬剤を使うことができるため、強力で肌にあったピーリングが行え、より効果が高いです。
ピーリング剤の主な種類
ピーリング剤には様々な種類があります。
乳酸 | メラニンの生成を抑える作用がある。比較的穏やかな作用で皮膚への刺激が少ないため、敏感肌にも使える。 |
グリコール酸(AHA) | 古い角質を取り除き、黒ずみの原因であるメラニンを排出。肌の新陳代謝を高め、ターンオーバーを促します。 |
サリチル酸 | 古い角質を溶かして除去。角質軟化・融解作用を持ち、毛穴に詰まった角質や汚れも取り除くことができます。 |
◆サリチル酸マクロゴール
サリチル酸は従来、エタノールに溶かしたものが使われていましたが、肌への負担が大きく、刺激や痛み、施術後の赤み、皮膚が剥げるなど副作用がありました。
そこで新たに開発されたのが、マクロゴールという基材に溶かした「サリチル酸マクロゴール」です。
サリチル酸マクロゴールは、酸が皮膚の深い部分まで浸透することを防ぎ、角質層のみに浸透。副作用がほとんどなくなると同時に、高濃度での使用が可能となり、より高いピーリング効果が得られるようになりました。
脇の黒ずみ、肌の状態に応じて濃度を変えたり、数種類の薬剤を組み合わせて治療が行われます。
治療の回数、費用は?
古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを促し、黒ずみを改善、解消していく治療なので、即効性はありません。
脇の黒ずみの状態にもよりますが、効果を感じるには2週間に1回程度の周期で、5~10回ほどは必要です。
料金の目安は、5,000円~7000円ほど。
ケミカルピーリングは美容治療なので、保険が適用されません。
また使用するピーリング剤によって料金が変わるクリニックもあるので、カウンセリング時にしっかり確認し、見積もりを出してもらいましょう。
副作用
ケミカルピーリング中、軽いピリピリ感を感じる場合があります
問題のない副作用
- 肌がピリピリする
- かゆい
- 肌がひきつる
医師の診察のもと、肌の状態に合わせた薬剤が使用されますが、角質をはがす治療のためどうしても少しピリピリした感じがあります。
ピーリングの効果が発揮しているサインともいえます。
ほとんどの場合、一時的なものです。
もし、その症状が強い場合は医師にご相談ください。
一方、注意が必要な副作用もあります。
注意が必要な副作用
- 炎症
- 肌の赤み
- 色素沈着
これらは治療後の十分な冷却、保湿が有効的です。
もしこのような症状がある場合は、医師に相談しましょう。
施術を受けられない人
ケミカルピーリングができない場合があります。
- 治療中の病気がある方
- 妊娠中、授乳中の方
- レチノイン酸外用治療中や光過敏症のある方
- ケロイド、自己免疫疾患になったことのある方
- その他医師が不可と判断状態
また皮膚に炎症や膿などがある場合、ケミカルピーリングはできません。
その他、1ヶ月以内にケミカルピーリング、レーザー、電気・ワックス脱毛などを受けている場合にもピーリングを行えないことがあります。
詳しくは施術の前に行われるカウンセリングや、かかりつけの病院でご確認ください。
注意ポイント
保湿をしっかり行う。
古い角質が取り除かれた肌は、バリア機能が低下しています。
バリア機能が低下しているとより刺激を受けやすく、新たな黒ずみを作る原因になります。
施術後はもちろん、日々の保湿ケアが重要です。
クリニックで保湿クリームや黒ずみケアクリームが出ていない場合は、通販で脇用の黒ずみケア専用のクリーム、美容液が販売されています。
一般的な保湿クリームやドラッグストアなどで購入できる黒ずみケア商品よりも、より効果が期待でき、おすすめです。
【関連記事】脇の黒ずみ解消クリームおすすめ!選ぶならこれ!!
紫外線対策をする。
角質層は紫外線から皮膚を守る働きがあります。
しかしケミカルピーリングによって角質が剥がされた後の肌は、紫外線が皮膚を通過しやすい状態となり、シミや黒ずみ、皮膚老化の原因になります。
肌を守るために、UVケア、紫外線対策が重要です。
しっかり行いましょう。
治療前日の脇のムダ毛処理、パック、スクラブなどを避ける。
角質が痛んでいると、ピーリング剤が必要以上に角質を剥がしすぎてしまいます。
ケミカルピーリング前日のムダ毛処理やパック、スクラブなどは避けましょう。
摩擦に気をつける。
施術後の肌は、角質が取り除かれ、肌のバリア機能が弱まっています。
タオルでゴシゴシこすったり、服がすれたり、掻いたり。
どれも肌に大きな刺激を与えることになるため、メラノサイトが活性化され、黒ずみの原因であるメラニンを作り出してしまいます。
こすったり、すれたり、掻いたり、摩擦を与えないに気をつけましょう。
まとめ
ケミカルピーリングとは、古くなったメラニン色素を含む角質を剥がし、肌のターンオーバーを高め、新しいきれいな皮膚を再生していく治療です。
即効性はありませんが、徐々に薄く改善していきます。
ピーリングは自宅でも行えますが、クリニックでは医療用の薬剤を使用することができるより強力で、医師の診察のもと、肌の状態にあった治療を受けることがで、黒ずみ改善・解消により効果的です。
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